美しい湖は、底なし沼だった

今週のお題「私の沼」

ブログ初心者の私は、マイペースで書きたいことを書くつもりだったのですが...今週のお題が目についたので、“沼”という視点で歌舞伎を語ってみたいと思います。

 

あなたは“湖”にどういうイメージをお持ちですか?日本には湖がいくつもありますが、その近くに住んでいたり、仕事などで係わっていないかぎり、多くの人にとって特別なものではないでしょうか?

長く旅行の仕事をしてきた私には、日常から離れた旅先にある観光地、少し足を延ばしてわざわざ行く場所です。

初めて観るまでの歌舞伎は特別な場所にある美しい湖のようでした。その頃は行ってみたい観光地の候補の中にも入っていませんでしたけど。泊まっていたホテルの近くにあったので行ってみた、それだけのことでした。

 

初めて観る歌舞伎はまるで夢の世界。タイムスリップをしたかのようでした。何も知らない私はイヤホンガイドを借り、説明の一つ一つに聞き入りました。それでも正直わからないこともあって、ときどき眠くなったりもしたのですが...(すみません(^^;)

翌日福岡の自宅へと帰った私は、家族に初歌舞伎の楽しさを力説し、数日後には翌6月に博多座で予定されていた市川海老蔵さんの襲名披露公演のチケットを購入していました。

以来歌舞伎の楽しさ、奥深さにすっかりはまり、抜け出せなくなっています。

近寄りがたい美しい湖のようだった歌舞伎、それがじつはとてつもなく広くて深い底なし沼だったのです。そして、その沼は私の人生に大きな幸せを与えてくれるものになりました。