博多座 夜の部

博多座の夜の部に行ってまいりました。

印象的だったのは成駒屋さん4人で演じられた『祝勢揃壽連獅子(せいぞろいことぶきれんじし)』です。谷に落ちた子供達が無事だとわかったとき、3人を見つめる芝翫さんの表情の優しいこと!その後獅子となった4人は毛振りはもちろんのこと、呼吸までもが揃っているようで、とても美しかったです。

特筆すべきは最後の演目『幸助餅(こうすけもち)』!

中村鴈治郎さん演じる穀物問屋の主である幸助が雷(いかづち)という関取に入れあげて、店を潰してしまいます。もう相撲には関わらないと誓って店の再建をしようとしますが、また雷に会い調子よく大盤振る舞いをしてしまう幸助。家人に諭されお金を返してもらおうと雷の元を訪れますが、相手にされません。数年後、恩知らずな雷への怒りをバネに餅屋として成功した幸助の元に雷が現れます。

そこで数年前の雷の態度は幸助を思ってのこと、餅屋の成功の裏にも雷の力があったことが明らかになるという物語です。

鴈治郎さんの幸助が素晴らしかったし、中村亀鶴さんの雷も姿も声も良かったです!

もともとこの雷は中村獅童さんが演じる予定でした。いつか獅童さんでも観てみたいです。